東京都のヘルパー資格取得支援策

マスコミの過熱報道で昨年から一般企業の「派遣切り」が注目されているが、この厳しいリセッションが進む状況下でも確実に需要の減らない仕事がある。例えば介護職だ。この高齢化社会でお年寄りの数はますます増える一方だが、「低賃金・重労働」という負のイメージが根強いせいか*1、介護業界は慢性的な人不足に陥っている。先日の報道で「東京都が失業者にホームヘルパーの資格取得支援を行う」という記事を見かけ、気になって東京都の福祉保健局に問い合わせてみたところ、現時点では2つの支援策があるという。ひとつは今月下旬から来月初旬にかけて失業者を対象にヘルパー2級の資格取得を支援するプラン*2で、これはまだ詳細は未定。もうひとつは4月以降に実施予定のもので、ヘルパー2級の資格を取得した人の受講費用をあとから都がキャッシュバックし、さらに介護の仕事に就いた場合は就労報奨金も出すという支援策である。ただし報奨金はいったん事業者の懐に入るため、それがヘルパーの所得に還元されるかどうかの追跡調査は必要だが*3、現時点で介護に興味を持っている都民にお得な支援策であることは間違いない。本件に関する東京都への問い合わせは、電話番号03-5320-4097、03-5320-4072へ。

*1:実際、他の業種よりも介護業界は離職率が高い水準にある。

*2:失業中で家賃が払えない受講生には東京都が家賃を貸与することも可能とのこと。

*3:介護業界のベース賃金が上がらない限り、人手不足はまず解消されないだろう。