ライブドアが証券取引法違反容疑で強制捜査

自社株分割の利益を使ってM&Aを繰り返し、時価総額を膨らませて成長企業と見せかける。小泉=竹中政権の市場主義偏重を象徴する“勝ち組”は、日本の法整備の遅れに乗じて濡れ手に粟の儲けを続けてきた。皮肉なことだが、彼が拠り所とし、金儲けの種にもしてきたネットの世界でははやくも堀江某が逮捕されるのを待ちきれない人々がお祭り騒ぎを起こしている。今回の強制捜査は、かねてから違法行為が横行しているといわれてきた日本のマネーゲーム界への最初の一撃に過ぎないが、渦中の人にはこれも“想定内の範囲”だったのだろうか。株なぞに手を出さない賢明な庶民にとっては、人の金で儲けてきた“卑しきヒルズの株式売買人”の末路を冷ややかに見届けることぐらいしかできない(といっても、現在の容疑ではせいぜい500万円の罰金程度。東京地検はもっと大きなヤマを狙って捜査している)が、久しぶりに溜飲の下がる出来事ではある。「金で買えないものはない」と豪語してきた男は結局“幸せな家庭”も“議員バッジ”も“信用”も手にすることはできなかった。これだけハッタリとホラ話が続けば、彼の論理性とやらを賞賛してきたネットの迷える子羊たちもいい加減目が覚めることだろう。因果応報という言葉はまさに彼のために用意されていたのだ。いずれにせよ、拝金主義者叩きの祭りはしばらく終わりそうにない。ライブドアの株を大量に買わされたフジテレビの今後の対応にも注目してみたい。
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