引き延ばし作戦も24日まで

ライブドア、グループ各社の資本提携見直しの申し入れを検討中
ライブドア上場廃止なら大規模M&A困難に

堀江容疑者がライバル視していたヤフーは、2005年3月期売上高1177億円のうち、検索サービスなどのリスティング事業が約25%、オークションが約23%を占めており、証券など金融事業で全体の6割を稼ぐライブドアの収益構造とは大きく異なっている。ライブドアが「真の意味でのネット企業ではない」と揶揄されるのはこのためだ。ライブドアにとって「総合ネット企業」を標榜するにはオークションやイーコマースの育成は不可欠で、そのために活用したのが積極的なM&Aだった。

ニッポン放送に買収を仕掛けたのはフジサンケイグループのリーチとブランドを手に入れるためで、旧ジャック・ホールディングス(現ライブドアオート<7602.T>)を買収したのはオークション事業拡大の一環。セシール<9937.T>買収は楽天に比べ見劣りするイーコマース「ライブドアデパート」の取扱商品を強化するためだった。ライブドアにとってM&Aは、課題となっていたポータルサイト事業を急成長させる最も手っ取り早い方法となっていた。

上場廃止になれば大規模なM&Aは事実上封印される。トップ企業が利益を大部分を押さえ、2位以下ではうまみがないとされるネット業界で、足を縛られての経営は致命的だ。