前大会の覇者を撃沈

orpheus2006-02-20

日本×イギリス
第5エンドで3点をあげて6−1と大きくリードした日本。そこで生じた気持ちの緩みをイギリスは見逃さなかった。次のエンドですかさず3点を取り返すと、徹底した攻めに転じて日本チームを追いあげる。その危険な流れを断ち切ったのは第8ゲームだった。小野寺歩の見事な第1ショットは相手に強いプレッシャーを与え、イギリスは1点しか追加できなかった。そして7−5で迎えた第9ゲーム。日本のカムアラウンドがハウス下部に基点を作ると、ハウス前の防衛ラインと左ラインのガードストーンの間の狭いゾーンを巡り、両陣営のサードの駆け引きが展開。精度の高い林弓枝の“神の手”はここでも確実なショットを決めた。後のないイギリスはブルドーザーのようなスキッパーが力を込めてラストショットを放つが、日本のストーンには僅かの差でヒットせず。小野寺が最後のストーンを丁寧に決め、10−5で日本は勝利。この試合で小野寺はショットの精度を70%台に乗せた(林はもう少しで80%台)。昨日の熱戦のおかげか、今日は日本チームを応援する外国人が一気に増えた。雄叫びをあげる外国の猛者たちに比べて、日本選手はあまりに華奢でプレイも繊細。彼らが応援したくなる気持ちはよく分かる。さて、試合の話に戻ろう。今日のイギリスは明らかに精細を欠いており、特にセカンドとサードのショットにミスが目立った。こうした敵失に助けられた面もあったとはいえ、日本チームは明日への希望を確実につないだ。もちろん準決勝に進出するためには、地元開催国のイタリアと前大会2位の強豪スイスを撃破するしかない。窮鼠、猫を噛むべし!