それが問題だ

orpheus2007-03-17

VIENNA INSTRUMENTS
そろそろ発売が近いVienna Special Edition。本家の抜粋というから奏法を多少削ったのだろうと思っていたら、なんとSampling Point数が半分(半音単位→全音単位)になっているらしい。この手のrealism-orientedな製品で一番削ってはいけないところを削ってしまった訳だ*1。膨れあがった開発費をユーザーに負担させようという構図は珍しくもないが、ずいぶんと微妙なものを微妙な価格帯(142,800円)で出すものだと呆れてしまう。本家(フルセット1,623,000円)が売れていないから、こういう半端な(しかも本家の面汚し的な)製品のアイディアが出てくるのだろう。開発費を回収したいのならば、本家をせいぜい半分の価格に抑えてもっと多くの人に購入してもらうべきだ*2。さて、本家への優待アップグレードも用意されていないに等しい、お子様ランチ的な位置づけのVSE。果たして地雷を踏むべきか、踏まざるべきか*3。もちろん、使えない/使わなくなるものより、最初から必要なライブラリーをピンポイントで揃えていった方が賢い選択だろう。

*1:シンセと異なり、オーケストラの楽器では削られた半音がCriticalな問題になることが多い。

*2:と書いたばかりの今日、ユーロ高でさらに国内の販売価格が5.2%上がると発表があった。

*3:自分は粗めの旧Vienna製品の方が好みなのでVSEを“味見”する予定なし。