真犯人を追え

福田元首相の突然の辞任会見があったのは9月1日の夜だった。その半月後の15日にリーマン・ブラザーズが6130億ドル(64兆円、日本法人4社の負債総額は約4兆7,000億円)の巨大負債を抱えて潰れ、世界経済はいまや窒息寸前の金融恐慌に陥っている*1バブル崩壊の“Xデー”をアメリカ側から知らされた総理は、恐慌の責任を問われる前にあの唐突な辞任表明を行ったのだろう。そして、総理の辞任に次いで政界からの引退を表明した小泉元首相にも似たような事情があったと思われる(いや、むしろブッシュ政権と組んで“円キャリーシステム”を堅持し、世界中のヘッジファンドを駆り立てて金融バブルへと誘導したのは他ならぬ小泉純一郎その人だった訳で、総裁選のどさくさに紛れて一番の戦犯が逃げたとも言える。*2)。そう、いつの時代も傷つくのは庶民であり、権力の座にあって本当に儲けた連中は少しも傷つかない。そして、時の権力に迎合するマスコミは、しかるべき責務を果たさず、大衆の傷口に塩をすり込むのだ。
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*1:機関投資家の換金売りが一段落したことで日経平均はやや戻したが、ダウが再び降下の兆しを見せており、暴落の危機は去っていない。

*2:小泉のパートナーであったジョージ・ブッシュも来年1月で大統領の座を退く。