日はまた昇る

orpheus2006-02-24

アジアの舞姫「金」に着氷 気品の演技で観衆魅了
女子フィギュア・フリースタイル。ベテランの荒川静香が全選手の中で一番落ち着いた演技を決め、191.34ポイントで堂々の金メダル。ワセジョの誇り! だが、村主章枝の採点にはいまひとつ納得いかない。大きなミスもなく、荒川に次ぐスタンディング・オベーション。荒川の直後で採点が引き締められたとはいえ、低すぎるのではないか。公平に見て、銅でもおかしくない演技だったと思う。さて、この試合で最大の驚きはイリーナ・スルツカヤ。あれほど緊張した姿ははじめて見た。スケート大国のロシアが冬季五輪で金メダルを唯一とっていない種目であることに加え、今回は他のフィギュア種目をロシア勢がすべて制していた、という二重のプレッシャーが重くのしかかったのだろう。安藤美姫は自分らしい演技ができなかったが、4回転に挑戦しようという心意気は良かった。8年前、長野五輪の荒川の滑りを見てオリンピックを志した安藤だけに、今回、憧れの選手の大金星を同じ舞台で見て、大きなパワーをもらったにちがいない。2010年のバンクーバーでは、浅田真央とともに爆発してくれると思う。最後に再び荒川。器用でクールな面ばかり強調されてきた荒川が、情熱的な“トゥーランドット”のメロディに乗り、審査員と観客にイナバウアー(得点にはならないが、とても優雅で美しい技のひとつ)を見せたいという表現へのこだわりを貫いたことが、今回の優勝へとつながった。五輪という最高の舞台で“クール・ビューティー”が見せた“熱演”は、アジアの女性で初めてとなるフィギュアの金メダル。かつての女王、カタリナ・ビットにも負けない素晴らしい滑りだったと思う。
トリノから、スペシャルメッセージが届きました!
フィギュア:荒川、村主、安藤 3選手のコメント
女子フィギュア最終結果 写真特集
荒川静香オフィシャルサイト
フィギュア:金の荒川、完ぺきな演技 各国メディアも賞賛
フィギュア:荒川が無心の演技でコーエンを降す 米紙
「タンチョウのように優雅」伊紙が1面で荒川紹介
荒川「金」の陰に…製氷・音響、地元裏方の協力