金儲けに狂う男たち

時間の無駄と思いつつ、テレビ東京「スタジオ凍結…女は金 ホスト3人組に北斗晶が本気ギレ」なる深夜番組を見てしまう。筑波でホストをやっているという22歳の3人組が登場し、「客の話なんか聞かない」「女は金儲けの道具、彼女も3日で使い捨てる」「客にはタメグチで適当な嘘をついておけばOK」と悪びれもせずに語り、元ママレスラーの北斗晶の逆鱗に触れるという他愛もない内容なのだが、こうした連中が社会の片隅にいる一方で、東大法から通産省に入り「(グローバル化で)日本はもうダメだから」「ルールを作る官僚よりも(勝ち逃げできる)プレイヤーになりたい」と和製ハゲタカファンドを設立、法を無視して金儲けに没頭し、しまいには国外逃亡まで図って捕まった村上世彰のようなエリートくずれもまた存在している。ホストだろうが元官僚だろうが、どちらの連中も人生や社会をなめていることに変わりはない。連中に比べれば、母親であり、鬼嫁でもある北斗晶の人生は(たまにテレビに出演することを除けば)はるかに平凡かもしれないが、人として一番まっとうな人生を歩んでいると言える。それにしても平成の錬金術師どもの何とセコイことか。会社を乗っ取ると脅して株価をつり上げ、決算を粉飾し、不正取引を行う。女を道具として扱うことと、金儲けのために出資者を利用するのは同じことだ。その村上世彰実刑判決。追徴金は11億4900万円。職業訓練所や仮設住宅さえ作ることのできる額である。