だから言ったのに

本日の日経の号外より。今、海の向こうでは貧乏な人たちに住宅ローンを組ませた詐欺師(ファンド)が破滅に追い込まれている。また海のこちら側でも、デイトレーダーたちが全財産を失って次々と実家に強制送還中だ。どちらも「自業自得」で同情にも値しないが、許しがたいのは、こうした「マネーゲーム」の泡がはじけた時、一番の仕打ちを受けるのはいつも中小企業や地方であるということだ。日本では99.7%の会社が中小企業であり、また農業や工業などの産業を支える地方がなければ都市部もICTや金融といった産業を集中して発展させることはできない。先の世界恐慌では、多くの企業が当座の資金を銀行から借りることができずにバタバタと倒産した。なお、マスコミによる「恐慌の犯人探し」も始まっているが、こうしたルサンチマンの表出で人気を集め、自社の株価をつり上げた詐欺師の売名行為に手を貸し、今日に至る狂乱のマネーゲーム・ブームを後押しした(そして大量の犠牲者を生んだ)という意味では、マスコミも「共犯」のようなものである。
首相が緊急市場対策を指示 空売り規制強化など盛る
アイスランド最大手銀、円建て外債不履行の状態