女子フィギュア、その展望

orpheus2006-02-22

村主章枝と同じ小柄なタイプのサーシャ・コーエンショートプログラム1位で折り返し。華奢な選手はどうしても表現力の面で“小粒”に見えてしまうため、村主のように技巧の積み重ねで勝負するか、コーエンのように体のバネを活かしたダイナミックな演技でアピールするしかない。その点、ヨーロッパの選手にも引けをとらない恵まれたスタイルをもつ荒川静香は、その優美な表現力を武器に上位4選手のなかで一番オーソドックスな戦いをできる立場にある。だが1位のコーエンはSPを見るかぎり技のキレが非常に良く、オールマイティなスルツカヤも安定度ではピカイチ。荒川がこの二人の上をいくには、今日と同じように落ち着いた自分の演技をするとともに、こだわりの表現力を芸術的なレベルまで高める必要がある。4位の村主も、明るさだけが目立つアメリカ人選手(コーエン)との差別化、つまり本人が言っているように“光と闇”の演技をしっかりとアピールできればメダルの可能性はまだ残っていると思う。なお、SPでは全く良いところがなかった安藤美姫だが、先輩たちの背中を見て、審査員や観客の期待に応えることの大切さを自覚しつつあるようなので、フリーの演技には期待したい。それだけのポテンシャルはあるのだから。
村主と荒川「和解」、24日メダルに挑戦
五輪商魂、肩すかし 届かぬメダル、頼みはフィギュア勢