(一足先に)ワールドカップ、終了。

orpheus2006-06-12

日本 1−3 オーストラリア
試合前は日本が1勝2敗か0勝2敗1分けで1次リーグ敗退だろうと思っていた。試合直前、ろくにシュートもできない男(柳沢)が予想通り先発に起用されたことを知り、これで終わったと思った。前半、ラッキーな得点の直後、自制心の強さが持ち味の宮本がまさかの“過剰なディフェンス”でイエローカード。41分には高原も続き、日本側の浮ついたプレーがオーストラリアの選手を冷静にさせていく。後半11分、坪井がケガで交代。この段階で流れは完全にオーストラリアに傾いた。後半34分、“足を引っ張るだけ”の柳沢に代え、小野を投入する。しかし、そこは大黒を入れるべきポジションであり、ジーコ采配の1つ目の大きなミスとなった。ただでさえ不慣れな状況に弱い日本チームが攻撃の基点となる中盤の連携を失えば、追加点など望むべくもない。あとはドミノ倒しのような展開だった。後半39分、ゴール前の混戦で競り負けて均衡崩壊。ろくにボールもキャッチできない男(川口)が前に飛び出して相手に点を“わざわざ与える”失態を見せると、焦りから防御を捨てたジーコの2つ目の采配ミスが響き、“無人に等しいDFライン”をカウンターで容易に抜かれ、2点差の完敗を喫した。W杯の大舞台に慣れていないオーストラリアはその立ち上がりこそ鈍かったものの、ゴールへの執念は終始日本を圧倒していた。なお、残り2試合の相手は今日よりもはるかにハングリーで技量も上である。中田英が黒子に徹し、中村・小野−高原・大黒のラインが有機的に絡むことができれば日本にもまだ勝機はあるが、今日の試合を見る限り、修正はまず無理だろう。ジーコは日本チームに最も不向きな“個人プレー”のスタイルを求めたが、選手たちにその能力はなく、育成も不足のまま本大会を迎えた結果がこれである。現在の試合形式になった過去2大会のデータを見ても、初戦に敗れたチームが1次リーグを突破する可能性はわずか4%。ジーコの采配が空回りを続ければ、0勝3敗も大いにあり得る。