京の着倒れ、大阪の食い倒れ

orpheus2008-04-13

くいだおれ太郎といえば女子高生がつけている携帯ストラップで有名だが、その名前が付いたのは意外と最近だったらしい*1。昭和24年に創業し、チンドン屋の機械人形で通行客を楽しませてきた大阪名物くいだおれが今年7月で店を閉じることになった。洋食レストランを始めたあたりでもう先は長くない、という噂は聞いていたが、設備の老朽化や時代の変化、家族経営の限界という今回の閉店理由を見るかぎり、創業者の情熱と経営スタイルを後継者が維持できなくなったということだろう。各メディアが太郎の引取先を話題に取り上げている今、できれば看板を出しているグリコあたりがビルごと買い取ってリニューアルするなり道頓堀記念館にすれば良いのに……とも思うが、道頓堀エリアの再開発なども閉店の背景に見え隠れしていて、事は容易ではなさそうだ。またひとつ、昭和らしさが消えてゆく。太郎の顔を見るついでに、“粉もん”でも食べてこようか、と思う。
大阪名物くいだおれ

*1:関西空港のスタートした1994年に「くいだおれ太郎」「くいだおれ次郎」と命名された。